民事再生とは一体どのような手続きなのですか?

民事再生とは、平成12年4月よりスタートした「再建型」の倒産制度です。
 従来、和議という類似制度がありましたが、民事再生は、昨今の経済情勢をふまえ、主に経済的苦境に陥った中小企業がよりスムーズに再建できるよう制定されたものです。

民事再生とは、会社の経営の危機、または危機に陥る可能性がある場合に行われる手続きです。
和議法は民事再生法が施工されると共に廃止されています。

形式上は「倒産」という形になるものの、必ずしも経営陣が退陣する必要はなく現在の経営者の方が経営権を持ったままで会社を再建することも可能。会社や経営者にとって、大変メリットのある再建方法といえます。

民事再生とは倒産法の1つです。
ただし、一般的な倒産のイメージとは違い、会社が完全に潰れるわけではありません。

債権者の一定の同意が得られれば,債務の8~9割をカットしてもらえ,さらに残りの債務も5~10年間の分割払いになるという点で大きなメリットがあります。

民事再生とは「返済の先送り」をすることで経営再生を図るものですが、
債権者との同意によっては、債務自体を圧縮することも可能です。

民事再生ができる時はどんな時ですか?

まず、どのような場合に会社が民事再生の申立が可能でしょうか。具体的には、会社が、支払不能、支払停止、債務超過といった「破産の原因たる事実の生ずるおそれがあるとき」

民事再生とは、破産の危機、または破産が予期される場合に行うことのできるものです。
民事再生の前に制定されていた和議法では、既に破産の原因が生じている場合でしか行うことができず、和議法で再生を図った時には既に手遅れという事態になりがちでした。
そのことから、後に制定された民事再生法では「予期される破産の危険」があれば可能になっています。

または「債務者が事業の継続に著しい支障を来すことなく弁済期にある債務を弁済することができないとき」

支払い不能と似ていますが、こちらは「借金を支払うと事業が継続できなくなる」場合のことを言っています。
例えば、製造業で製造に使っている機械をすべて売却すれば何とか借金を返済できる場合などです。機械を売ることで借金は返済できますが、その後は製造する道具がないので製造業としては支障をきたします。
民事再生とは、使い勝手が良いように改良された和議法なので、このようなケースでも使えるように考えられています。

なお、民事再生手続では、再生計画の認可に債権者(債権者数・議決権の両方)の過半数の同意が必要であり、債権者の理解及び協力を得ることが不可欠です。

民事再生とは債権者との合意があって初めて執ることのできるものです。
ただし、すべての債権者と合意する必要はありません。
不当な目的、申し立てが不誠実とみなされた場合は、民事再生の申し立てが棄却されることがあります。

民事再生にはどのようなメリットがありますか?

再生計画が認可されれば、債務の大幅な免除を得られ、会社の再建に大きく貢献することができます。

民事再生とは、一時的に返済義務を免責してもらう手段です。
返済義務がなくなれば、今まで返済にまわしていたお金を会社の経営にまわすことができます。
結果的に自由に使えるお金が多くなり、会社の再建を進めやすくなります。
債権者は、民事再生を経て会社が再建に成功した後に債権を回収することになります。

再生手続きが開始した後でも原則として、従来の(代表)取締役がそのまま業務を遂行することができます。会社更生法では従来の経営者は経営権を失うものとされていることと、大いに違います。

ただし、民事再生が必要なまでに経営を悪化させた原因の1つである、いい加減な経営をした取締役や、それを放置した監査役が責任を負うべきという考えがあります。
そのため、引き続き同じ役員が業務を遂行できるものの、賠償賠償の責任を負うことになります。

民事再生の場合は、金融機関の意向いかんにかかわらず、申立て自体は認められます。しかし、メイン銀行が民事再生の申立てに同意していない限り、申立て後は基本的に資金援助を受けられないということになりますので、非常に厳しい資金繰りを強いられることになります。

会社更生法の場合は、融資を受けている金融機関の同意がなければ手続きできません。
民事再生の場合は、申し立て自体は同意なしで可能というメリットがあります。

民事再生にはどのようなデメリットがありますか?

民事再生の申立を行うと「倒産」との情報が出回って、信用不安を引き起こし、売上の減少や納品の拒否などの混乱が生じる場合があります。

民事再生を行った場合、法的倒産処理として情報が出回ります。
民事再生とは、借金の返済を先送りすることで再建を図る手段なので、社会的信用を失い収益が下がってしまった場合は倒産の危機に直面することになります。

民事再生では、原則として担保権の行使を禁止することはできません。
 しかし、これでは、事業継続に必要な財産が散逸するおそれがあり、再建もおぼつかないものになりますから、民事再生法は、一定の場合には担保権の実行を防ぐ手立ても講じています(競売手続の中止命令、担保権消滅許可制度)。

民事再生とは返済の一時棚上げと言えるものですが、借金をする際に担保となるものを設定していた場合、債権者は担保権を行使して担保を回収することができてしまいます。しかし、皆が担保権を行使して債権回収を図ると、結局借金返済にお金を使うことになり、民事再生の目的である経営の再建ができなくなってしまいます。

再生計画によって債務の免除がなされると、免除額に対して債務免除益課税が発生するため、この点について事前に対策をしておかなければ、せっかく再生計画が認可されたのに、税金を支払えずに再生が頓挫するということになりかねません。

ややこしい話ですが、債権者との合意により大幅に返済が免除された場合、「借金が減ったことによる利益」が課税対象となってしまいます。そのため、過去の損失などで相殺しきれない場合は、税金が払えずに会社の再建が不可能になるという事態もありえます。

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